”破壊が無ければ再生は無い 生命の循環の永遠の形 真実の種から産まれた木”

MorningParkには大きな樹が生えていて、世界中の色とりどりの美しい花が咲き、あらゆる果物の実がなります。

このMorningParkの樹は、表現をするための掲示板です。どんな言葉でも、詩や小説、散文、イラストや音楽でもかまいません。あなたの思いを、届けてみませんか。
それはこの木を育む栄養になって、実をつけ、花を咲かせ、ここを訪れた旅人を癒します。

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ルカの傷
 えん E-MAILWEB  - 07/5/9(水) 12:55 -
時折、船頭さんが、迎えに来てくれない時、
ルカはそっと夢の草原の川辺に止めてある船に乗り込んで、自分でそのロープをはずしては
自分の手で漕いで、夜の悪魔の住む国へ行く。

少しぐらいなら、運転することも出来る。
いつも、船頭さんを見ているから。
それに、落ちて行くのは簡単だ。流れが早いもの。

夜の悪魔の住む国の中央には、丸く黒い水の流れる堀の真ん中に、これまた真っ黒な木があって、
それは白い樹液のようなものを、その幹からしたらせている。

ルカはその味が好きで、時々無性にそれを食べたくなるんだ。

ルカは船から下りると、両の手で、その生クリームのような味のする、真っ白なクリームにしゃぶりついた。
その中には、小さな丸い玉がいくつも入ってる。
歯でそれを食いつぶすと、その中にいるのは、悪魔の幼虫だ。
この木は、悪魔を産む木で、そしてこの白い何かは、悪魔の卵の保育器のようなもので、
ルカはそれを食べているのだ。

ルカは必死でそれを食べる。
卵を食いつぶすと、中から黄色い体液が、どろりと零れる。
それを、右の手の平の、親指の内側で掬って、下で舐めとる。

だんだんと、ルカの体は、真っ黒に染まって、
そうすると、ルカは、泣きながら、安心するんだ。

ルカはいつもそうしている時、自分の中に、まだ最後の理性だけは残っていることを感じている。
私は、夜の悪魔にはならない。

でも、いつ、そうなってしまうだろう。
そしたら、船頭さんは、悲しむだろうな。

夜の悪魔の国の、桃色の空が、今にも泣き出しそうに、うごめいていた。


引用なし

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ルカの傷 えん 07/5/9(水) 12:55
ルカの傷 その後 えん 07/5/9(水) 13:25

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